災害対策本部の仕事

さまざまなインシデントや危機に対応するための方法を書いていきます。

インフルエンザは実は自分の手から伝染るんです。手は下足で歩く床より汚かった?!

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インフルエンザが猛威をふるっています。今日は結論から書きます。

インフルエンザの予防にもっとも有効な手段は小さな容器のアルコール消毒剤を常に持ち歩いて外出中でもこまめに手指を消毒することです。

 

マスクは有効なんでしょうか?

実は、感染予防策としてのマスクの有効性は、感染症を専門とする医師のあいだでも意見が分かれていて「効かない」と断言する医師もいらっしゃいます。

 

こまかいことは後半に書きますが、有効な感染対策は以下の通り。

1.20分〜30分おきに市販のアルコール消毒剤で手指を洗浄する。

2.特に、このようなものに触れたあとは直後に手を消毒する。

  ・電車に乗って吊り手に触る

  ・券売機でチケットを買う

  ・自動改札のセンサーに触れる

  ・エレベーターに乗って階数ボタンを押す

  ・エスカレーターの手すりに触る

その他、不特定多数の人が触るものに触れた後はかならず消毒しましょう。

では詳しく解説します。

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約10年ほど前、新型インフルエンザ対策を研究していたことがあります。その頃は感染症対策の先生方にいろいろ教えていただきに、国立感染症研究所まで通っていました。

 

そして当時知ったことのひとつに「インフルエンザの感染症予防対策としてマスクの有効性は完全に検証されていない」ということでした。

 

むしろ個人の印象としては「有効ではないという意見が強い」と感じたほどです。医学論文の数から見ても、有効とする論文数より、効かないとする論文と「?」とした論文のほうが多いのだそうです(注:ここでいうマスクとは、N95のようにウィルスも通さないようなマスクではなく、市販レベルの一般的なマスクを指します)

 

感染予防には「?」なマスクですが、明らかに咳をしている人・のどがイガイガしている人は絶対にマスクをして外出してくださいね!

 

2.実はとっても汚い手の指!

みなさん、手の指はどうかすると下足で歩く床より汚いってご存知ですか?

 

まずは次の質問に答えてください。

 

質問(1)あなたが下足で歩く床の10平方センチあたりに、ウィルスとバイキンってどぐらいいるでしょうか?下のA〜Cのうち近いものを選びなさい。

A)2〜300個 B)2〜3000個 C)2〜30,000個

 

 

さあ、どれでしょうか?

答えは B です。以外と少ない感じがしませんか?

では次の質問です。

 

質問(2)あなたは今日、朝から夕方まで手を洗わなかったとします。さて利き手の指と手のひらにウィルスとバイキンはどぐらいいるでしょうか?下のA〜Cのうち近いものを選びなさい。

A)2〜300個 B)2〜3000個 C)2〜30,000個

 

さっき私は先に答えを書いちゃいました。そう、答えはBじゃなくて C なんです。なんと下足で歩く床の5倍〜10倍ものウィルス・バイキンをあなたの手は持っているんです!(おえええ!)

 

ちなみにこれ、実測値です。食品衛生の専門家のあいだでは常識です。食品工場などで衛生検査をするときは「ATP検査」という検査方法を用いるのですが、この方法で手を検査してみるとこういう数値が出るんですね。

 

というわけでもう1回言います。

 

洗ってない手で顔を触るのは、床で顔をこするより10倍汚いってこと!

洗ってない手でモノを食べることは、床をお皿にしてご飯を食べるより10倍不衛生だってこと!

 

よくインフルエンザは空気感染するだの飛沫感染するだの言いますが、私はインフルエンザの感染の8割は自己接触感染だと思っています。これは秋月の造語です。そんな医学用語はありませんが、わかりやすいでしょう?

 

 

トドメ。

 

以下、閲覧注意の画像です。

インドの製薬会社のポスターです。

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手の衛生がいかに重要かを理解いただけたら幸甚です。

おえっ!