災害対策本部の仕事

さまざまなインシデントや危機に対応するための方法を書いていきます。

今年の3月11日、フジテレビの3.11動画アーカイブ、地震には引き続き要注意、共助とは顔が見えること、文科省AIで地震観測網、アスクル火災後の事業継続プラン、本日のおまけ、他

今年の3月11日

あのとき日本に居た人であれば、誰にとっても忘れられない3月11日が今年も巡ってきました。

今年の私は、ある女性経営者のお客様と防災の勉強会に参加させていただきました。亡くなった方々への、遺された方々への、せめてもの鎮魂となることを祈って。

 

フジテレビの3.11動画アーカイブ

なんど見たかわかりませんが、なんど見ても涙がにじみ出ます。

これからも、自分が死ぬまで、なんどでも見返すと思います。

地震と津波が来ることは止められませんが、地震や津波で亡くなる人をゼロにすることはできるはずです。そう信じて、今後も自分の仕事を続けます。

www.youtube.com

 

 

地震には引き続き要注意「今後も長期間可能性」

政府の地震調査委員会は9日、マグニチュード(M)9の東日本大震災の余震が起きている場所とその周辺では「今後も長期間、規模の大きな地震が発生する可能性がある」との評価をまとめた。

 大きな地震はまだしばらく続くとの予測です。

備えよ常に! 

www.yomiuri.co.jp

 

  

地震予知の転換点 

3.11は、長く続けられている東海地震の予知体制の転換点にもなりました。それまで信じられていた予知方法では、東日本大震災の予兆は捉えれられないことがわかったからです。

マグニチュード(M)9の巨大地震は、想定される東海地震と同じメカニズムで起きていた。にもかかわらず、東海地震予知の手掛かりとされる「前兆滑り」が観測されていなかった。

 「あれだけの被害を出したM9の地震でも見つからなかった。かなりショックだった」

とはいうものの、予知がなければ備えられないわけではありません。

「予知を前提にした議論は捨て去った方がいい。住民は予知が出るまで安全と思い、不意打ちに耐えられなくなる」。高知県の尾崎正直知事(49)は1月の会合で、こう主張した。

 同意です。

大震法による予知体制では、気象庁が前兆現象を観測すると首相が警戒宣言を発令する。住民は避難し、新幹線の運転、銀行窓口や百貨店の営業が中止される。だが前兆現象の信頼性が疑わしい以上、市民生活や経済活動にこれほど重大な影響が出る枠組みは、もはや非現実的だ。

 予知ができれば備えは積み増すことが出来ますが、基本的には「いつ来ようがだいじょうぶ」と言える体制を整えることが何より重要と考えます。

www.sankei.com

 

 

共助=顔が見えること 

阪神淡路大震災では、要救助の70%以上が、隣近所の救助で助かりました。

大災害が起こった場合、公共機関の救助者(消防・警察・自衛隊)はすぐには来ません。お互いに助けあうためには、どこに災害に弱い人がいるか、隣近所はどんな人がいるかを知ることが第一歩です。

川崎市麻生区の小田急線新百合ケ丘駅から約一・五キロ南に、きれいに区画された住宅地域が広がる。一九七〇年代前半に開発分譲されたが、現在は住民の高齢化が進む。この地域の新百合ケ丘自治会が五日、近くの小学校で、災害時に高齢者を支援する訓練を行った。

同会は、六、七十代を中心とする同自治会の「防災応援団」とも訓練をしている。「お互いの顔の見えるまちづくり」が安心へのカギとみる樋口さん。「夏祭りや餅つき大会などのイベントも、顔合わせの場となり、炊き出しの練習にもなる。大切にしたい」と語った。

www.tokyo-np.co.jp

 

そして子供に防災の「いろは」を教えることも重要です。

佐藤さんは二〇一一年四月、同町会長に就任。直前の東日本大震災の火災を見て「消防を待つだけではなく、自分たちで助け合わなければ」と痛感した。それまでの訓練は、避難所の小学校などに集まる程度だったが、発電機など、備蓄倉庫の資機材を使う実践的な内容に変えた。

佐藤さんは、子どもたちが訓練に加わることで、例えば、避難所の受付に来る子どもたちの中に、まだ住所を言えない幼い子がいるといった、思いがけないことに気づかされるという。

www.tokyo-np.co.jp

 

 

JRの地震・津波対策

そしていまこの瞬間にも、地震・津波対策は進化し続けています。

関係者のご努力には、ほんとうに頭が下がります。ありがとうございます。 

 JR東日本によると、3月11日の地震発生時、東北新幹線では27本の列車が営業運転中だったが、いずれも脱線することなく緊急停止できた。このうち仙台周辺の列車2本は、時速270キロ前後で走行していたという。

宮城県栗原市で最大震度7を観測した激しい揺れの中、高速で走行中の新幹線を無事に止めることができたのは、早期地震検知システムの地震計がいち早く揺れを捉えて列車への電力供給を遮断、自動的に非常ブレーキがかかったためだ。

www.jiji.com

 

文部科学省がAI(?)で地震観測網

文科省が、国中に有る地震計のデータをAIで統合するプロジェクトに乗り出します。

ただ「AIで観測網」という記事タイトルは実態と異なりますね。流行り言葉を使いたい記者の気持ちはわかりますが、記事を読む限りAIの支援は限定的で、天邪鬼な私は、むしろAIの必要性を少々疑ってしまいました(笑)

文部科学省は、首都圏で大地震が起きた直後、被害状況をただちに推定して迅速に対応するシステムづくりに2017年度から乗り出す。国の機関や大学、企業などが運用している既存の地震計など約5000カ所から揺れのデータを集めて人工知能(AI)で解析し、建物の損傷や交通網の寸断が深刻な地域を突きとめて素早く救助に向かう。初動を迅速にすることで被害の軽減を目指す。

www.nikkei.com

 

 

アスクル火災後の事業継続プラン 

巨大倉庫の火災は、LOHACOという新規事業に打撃を与えてしまいましたが、さっそく事業継続のための代替策が打ち出されてきました。ご成功を祈ってやみません。

岩田社長は「原因は調査中だが、今考えられるだけの安全対策を図っていきたい。抜本的な改善はその後になる。EC市場が成長する中、この火災を契機に強い物流を目指し、再強化していきたい。そのためには、最先端のテクノロジーを投入し、人と商品の安全を高め、地元住民にも安心してもらえる体制を構築したい。転換点だと考えている」と話した。

現在、ASKUL Logi PARK首都圏の代替センターを3ステップに分け構築しようとしている。まず、埼玉エリアに3月末をめどに5000坪のセンター(3か所合計)を稼働させる。立地は所沢市の予定だ。

2ステップ目に東京湾沿岸の平和島周辺にこれも3月末までに、6600坪(3か所合計)の代替センターを稼働する予定。

そして、3ステップ目にエリアは未定だが、9月末をめどに8000坪程度の代替センターを構築する予定だ。

lnews.jp

 

 

本日のおまけ

火災から救出されて脱力しているワンコとプレーリードッグ。

きっと、とても怖ろしい思いをしたのでしょう。無事で良かったね!

http://image.itmedia.co.jp/nl/articles/1703/09/l_tsu0308_dog3.jpg

 (画像:ねとらぼ様よりリンク)

news.nicovideo.jp